帰省したら親が痩せていた。気づいたときに確認すること
帰省先で気づいた親の体重減少。老化の範囲かどうかの目安、原因を切り分ける4つの確認、地域包括支援センターへの相談基準、次の帰省まで様子を知る方法を厚生労働省の資料から整理します。
目次
この記事の要点
- 「痩せた」と感じたら、まず厚生労働省のBMIの目安で老化の範囲かどうかを確認する
- 原因は歯や飲み込み、食事の内容、薬の副作用、生活リズムの乱れなど複数が重なっていることが多く、順番に切り分ける
- 複数の変化が重なっていたら、かかりつけ医より前に地域包括支援センターへ相談できる
- 次の帰省までは、体重や写真の記録と、日々の短いやり取りで様子を知っておく
敬老の日で実家に帰ったら、前に会ったときより親がひとまわり痩せていた。そんな場面に驚いて、この記事にたどり着いた方も多いと思います。次に顔を合わせるのは数ヶ月先かもしれないと思うと、「このまま様子を見ていいのか」「何をどう確認すればいいのか」と、判断がつかず不安になります。
結論から言うと、体重が減ったこと自体を自己判断で片づけず、老化の範囲かどうかの目安で確認し、原因を4つの視点で切り分け、複数が重なっていたら地域包括支援センターに相談するのが基本の流れです。この記事では、その目安と切り分け方、次の帰省までの間に様子を知る方法までを順番に整理します。この記事は診断をするものではありません。
痩せたのは老化の範囲?
加齢とともに体重が少しずつ減ることは、自然な変化の一部でもあります。ただし目安はあります。厚生労働省は高齢者の体格について、BMI(体重kg÷身長m÷身長m)が21.5〜24.9の範囲を目標とし、20以下は「低栄養傾向」の可能性があるとしています。実家に体重計があれば、まず本人と一緒に計算してみることが、最初の目安になります。
厚生労働省「高齢者の低栄養予防」によると、令和5年の国民健康・栄養調査では65歳以上の男性12.2%、女性22.4%が低栄養傾向にあり、85歳以上ではその割合がさらに高くなっています。「うちの親だけ」ではなく、高齢になるほど珍しくない変化だと知っておくと、必要以上に慌てずに次の確認へ進めます。
体重減少に、疲れやすさや歩く速さの低下、筋力の低下などが重なると「フレイル」と呼ばれる、要介護に近づく手前の状態のサインとされます。厚生労働省「高齢者の低栄養予防」でも、こうした要因が重なることで低栄養が進みやすくなると説明されています。1つだけでなく、いくつ重なっているかで考えるのがポイントです。
原因を切り分ける4つの確認
「痩せた」の原因は1つとは限りません。次の4つの視点から、実家で気づいたことを整理してみると、誰に何を相談すればいいかが見えてきます。
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歯や飲み込みに問題はないか
入れ歯が合っていない、硬いものを避けるようになった、むせることが増えたといった様子がないかを確認します。食べる量そのものより先に、噛む・飲み込む動作でつまずいていることがあります。
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食事の内容や量はどうか
1日3食を決まった時間に食べているか、品数が減っていないかを見ます。1人分の調理が面倒で、同じ簡単な物ばかりになっている場合もあります。
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薬の副作用ではないか
新しく増えた薬や、量が変わった薬がないかを確認します。薬の影響で食欲そのものが落ちていることがあります。
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生活リズムや気分の変化
外出や人と話す機会が減っていないか、気分の落ち込みが続いていないかを見ます。活動量の低下は食欲の低下とつながっていることが多くあります。
とくに見落とされやすいのが薬の影響です。厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針」では、75歳以上の4人に1人が7種類以上、4割が5種類以上の薬を処方されているとされ、薬の数が増えるほど食欲不振などの副作用も起きやすくなると指摘されています。お薬手帳があれば、帰省中に処方内容をまとめて確認しておくと、あとで薬局や医師に相談しやすくなります。
| 目安 | 様子を見てよい | 早めに相談したい |
|---|---|---|
| 体重の変化 | ここ数ヶ月で大きな変化なし | 半年で2〜3kg以上減った |
| 食欲 | 量は普段どおり | 食べる量が続けて減っている |
| ほかの様子 | 疲れやすさなど特になし | 疲れやすさや動きの低下も重なる |
気になったら、地域包括支援センターへ
上の4つのうち複数が重なっている、あるいは食事量の低下が続いていると感じたら、次の帰省を待たずに相談してよい段階です。相談先は病院より先に、実家の地域を担当する「地域包括支援センター」が適しています。
厚生労働省「地域包括支援センターについて」によると、地域包括支援センターは市区町村が設置する窓口で、高齢者本人だけでなく家族からの相談にも対応しています。本人が受診に乗り気でなくても、家族だけで今後の進め方を相談できます。
物忘れが増える、同じ話を繰り返すといった変化も同時に見られる場合は、親が同じ話を繰り返す。家族が最初にできることも参考にしてください。体の変化と記憶の変化は、別々にではなく重ねて見ることで気づきやすくなります。
実家にいる間に、確認したいこと
限られた滞在時間でも、次の4つはその場で確認できます。
- 体重をその場で測る 実家に体重計があれば、久しぶりでも「今日の数字」を記録しておく
- 冷蔵庫と食器棚を見る 賞味期限切れが目立つ、同じ食品ばかり残っているのは、食事の内容が偏っているサイン
- お薬手帳をまとめておく 処方されている薬の種類と量を、写真に撮るかメモしておく
- 顔や体つきの写真を撮る 数値がなくても、次回の帰省と見比べる材料になる
見守りの仕組み全体をまだ決めていない場合は、親の見守り、何から始める?から整理すると、次に何を用意すればいいか迷いにくくなります。
BabuuTalkは、こう考える
次の帰省まで数ヶ月空くこともあります。その間、体重や食事量そのものを正確に知る方法は限られますが、毎日の小さなやり取りがあれば、返事の様子から「いつもと違う」に気づきやすくなります。
BabuuTalkは、タブレットの中のキャラクター「バブー」が毎日決まった時間に声をかけ、家族がLINEから送った一言が実家の画面に「お知らせ」として届く、会話型の見守りです。「今日はちゃんと食べた?」の一言を送るだけでも、返事の有無や早さから、いつもと違う変化に気づく手がかりになります。
BabuuTalkは体重や食事量を量ったり記録したりする道具ではなく、栄養状態を判断する専門の機器の代わりになるものでもありません。今日整理した確認は、体重計やお薬手帳、地域包括支援センターへの相談と組み合わせて進めてください。見守りの機器全体を比べたい場合は、高齢者の見守りタブレット、どう選ぶ?も参考になります。
次の帰省まで、今日決めること
今日からできることを1つ選ぶなら、実家にいる間に体重計の数字を確認するか、写真を1枚撮っておくことです。次に会うときの比較材料になります。気になる変化が複数重なっていたら、実家を離れてからでも、地域包括支援センターに電話をかけてみてください。