「高齢者等避難」が出たら?離れて暮らす家族がすること
警戒レベル3「高齢者等避難」の意味と、2026年5月に変わった呼び方、電話がつながらないときの動き方、避難前に実家と決めておくことを整理します。
目次
この記事の要点
- 警戒レベル3「高齢者等避難」は、避難に時間がかかる人が動くタイミングを示す合図
- 2026年5月から気象庁の警報名に警戒レベルの数字が付くようになり、「レベル3大雨警報」のような呼び方が増えている
- 電話がつながらないときは、自治体の情報、他の連絡手段、近所や地域包括支援センターの順に確認する
- 避難行動要支援者名簿など、自治体に事前に相談できる仕組みもある
実家の市区町村から「高齢者等避難」が発表されたと、ニュース速報やスマホの通知で知ることがあります。テレビの字幕で一瞬見ただけでは、何のレベルなのか、今すぐ何をすればいいのか、とっさに判断しにくいものです。
結論から言うと、警戒レベル3「高齢者等避難」は、避難に時間がかかる高齢者や、その支援者が動くタイミングを示す合図です。この記事では、警戒レベルの意味と2026年5月に変わった呼び方、電話がつながらないときに家族が取る行動の順番、避難する前に実家と決めておくことを整理します。
「高齢者等避難」は何のサイン?
「高齢者等避難」は、市区町村が発令する避難情報の1つで、5段階ある警戒レベルのうちのレベル3にあたります。対象になるのは、足腰が弱い、持病がある、支援が要るなど、避難に時間がかかる人とその支援者です。東京都防災ホームページ「警戒レベルで避難のタイミングをお伝えします」では、対象者は危険な場所から避難する段階、対象外の人も普段の行動を見合わせたり避難の準備を始めたりするタイミングだとされています。
離れて暮らす家族にとっては、「実家の地域にこの情報が出た」と知った時点が、まだ避難していないかもしれない親に連絡を入れる目安になります。レベル3の時点で動けば、外が暗くなる前や、雨や風が強まる前に避難できる可能性が高くなります。
警戒レベル、5段階の意味
警戒レベルは1から5まであり、数字が大きいほど危険度が高くなります。家族が押さえておきたいのは、実際に行動が変わるレベル3以降です。
| レベル | 対象 | とるべき行動 |
|---|---|---|
| レベル3 高齢者等避難 | 避難に時間がかかる人 | 危険な場所から避難する |
| レベル4 避難指示 | 対象地域の住民全員 | 危険な場所から全員避難する |
| レベル5 緊急安全確保 | 対象地域の住民全員 | その場でできる行動をとる |
レベル5「緊急安全確保」は、すでに災害が発生していて、指定された避難場所への移動がかえって危険な状況で発令されます。ここまで来ると、避難場所への移動よりも、その場でできる最善の行動が優先されます。
2026年5月、呼び方が変わった
2026年5月29日から、気象庁が発表する大雨や土砂災害などの防災気象情報の名称が変わりました。気象庁「新たな防災気象情報について(令和8年〜)」によると、これまでの「大雨警報」は「レベル3大雨警報」に、「土砂災害警戒情報」は「レベル4土砂災害危険警報」のように、情報名に警戒レベルの数字が直接付く形になりました。
内閣府(防災担当)「避難情報に関するガイドラインの改定(令和8年3月)」にも、この見直しによって避難情報の5段階の警戒レベルと防災気象情報の対応が分かりやすくなったことが示されています。ニュースで「危険警報」という聞き慣れない言葉を見たときは、警戒レベル4に相当する情報だと考えると、これまでの「高齢者等避難」「避難指示」と同じ感覚で受け止められます。
高齢者等避難が出たら、まずすること
情報を見た時点で、次の3つを順番に進めます。
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対象地域を確認する
ニュースの字幕だけでは、実家の地域が対象かどうか分からないことがあります。自治体の防災アプリやホームページ、気象庁のキキクルで、実家の市区町村が対象になっているかを確認します。
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実家に連絡する
電話やLINEで、情報を知っているか、避難する意思があるかを確認します。避難に時間がかかる年齢や体調であれば、レベル3の時点で連絡しておくと安心です。
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避難のタイミングと手段を決める
自分ひとりで避難所まで移動できるか、車で送ってもらう人がいるかを確認します。移動が難しければ、近所の人や自治会に相談することも選択肢になります。
電話に出ないとき、次にすること
実家に電話をかけても出ないと、情報に気づいていないのか、もう避難したのか判断がつかず不安になります。親が電話に出ない。心配なときに確認する順番でも触れたとおり、電話は本人が気づいて出ることが前提の手段です。災害時はこれに加えて、停電や回線の混雑で普段よりつながりにくくなることもあります。
防災アプリや自治体の同報無線で情報が出ているかを確認したら、電話以外の手段も試します。LINEのメッセージや既読の有無は、電話よりも状況が伝わることがあります。それでも応答が無ければ、近所の人や地域包括支援センターに、様子を見てもらえないか相談します。ひとりで抱え込まず、地域の頼れる先を事前に把握しておくことが、いざというときの時間を減らします。
避難する前に、実家と決めておくこと
高齢者等避難が出てから初めて避難先を相談するのでは、時間がかかります。落ち着いているうちに、次のことを実家と決めておきます。
- 避難先 指定避難所だけでなく、親戚の家など近い避難先も候補にしておく
- 連絡手段 電話がつながらないときに使う、もう1つの連絡手段を決めておく
- 持ち出す物 薬や保険証など、実家にしか無い物を事前にリストにしておく
自分だけでは避難が難しい場合、市区町村には「避難行動要支援者名簿」という制度もあります。内閣府(防災担当)「避難行動要支援者の避難行動支援に関すること」によると、これは災害時に自ら避難することが困難な高齢者や障害のある人などを対象に、市区町村が作成している名簿です。登録の条件や手続きは自治体ごとに違うため、実家の市区町村の福祉や防災の窓口に問い合わせて確認します。
連絡手段をもう1つ持つという意味では、BabuuTalkのような毎日使う会話型の機器も選択肢になります。家族がLINEから送った一言は、実家のタブレットに大きな「お知らせ」として表示され、本人は「わかった」を押すだけで応答できます。電話に出る余裕が無いときでも、この一言なら気づいてもらいやすくなります。
できないこともはっきり書いておきます。BabuuTalkは気象庁や自治体が出す避難情報そのものを表示する仕組みではありません。避難情報は防災アプリや自治体の同報無線・緊急速報メールで受け取り、BabuuTalkはその後に「気づいたか」を確認する手段として使う位置づけです。実際に避難したかどうかを追跡する機能もありません。今すぐ助けが要る場面への備えは、緊急通報装置と見守りサービス、何が違う?で紹介した緊急通報装置のような仕組みと別に用意してください。
今日、実家に確認すること
最後に、高齢者等避難の発令を待たずに、今日できることを2つ挙げます。
- 実家の市区町村の防災アプリや防災メールに登録する。 高齢者等避難が出たときに、離れて暮らしていても同じ情報をすぐ受け取れるようになります
- 避難先と、連絡手段の2つ目を実家と決めておく。 電話という1つの手段がつながらなくなることを前提に、もう1つ決めておくだけで、いざというときの迷いが減ります
警戒レベルの呼び方は変わっても、「レベル3で動く」という基本は変わりません。情報が出てから慌てて調べるのではなく、今日のうちに実家と話しておくことをおすすめします。